飯高町 唐谷(3)


一の滝

(飯高洞窟美術館までのアプローチは、二の滝の項を参照)唐谷一の滝
洞窟美術館近くの駐車場に車を停め、唐谷を眺める。
遡行記では右岸と左岸のどちらにも山道が伸びているとあるが、左岸(谷の右側)は草が背丈程も生い茂っている。
右岸のローラーリュージュ施設の横を通り抜けて見ると、軽トラックくらいなら通れそうな山道が、谷沿いに伸びていた。
山道を数分歩き、谷に降りる。
程なく小滝の連瀑地帯に入る。
最初のうちは取り立てて難所は無く、滝の右や左を歩けば難なく越えていける。
谷を進むにつれ、小滝の滝壷の色合いがエメラルドグリーンからコバルトブルーへと変わってくる。
そう言えば、大杉谷でも上流にある堂倉滝の滝壷はコバルトブルーなのに、下流の七ツ釜の滝辺りはエメラルドグリーンであった記憶がある。唐谷一の滝
途中、まったく手が出せない小滝に出遭った。
落差は4m程なのだが、滝壷が深く、また川幅一杯に広がっていて、どうにも取り付きようが無い。
仕方なく右側の斜面(左岸)を登ってみると、幅20cm程の踏み跡を見つけた。
踏み跡をたどって滝の上に降り立ち、遡行を続ける。唐谷一の滝
再び、難所である。
今度の小滝も落差は小さいが、滝の左右の壁が切り立っており、また例によって、滝壷も背が立つか立たないかくらいの深さである。
今度は左側の斜面を登ってみると、先ほどと同じような踏み跡にたどり着いた。
途中の立ち木に巻きテープが施してあることからして、今は廃道になった登山道であろうか。
途中には炭焼き釜の跡があった。唐谷一の滝
巻きテープを頼りに上流へと進むと、木々の間から大きな滝が見えた。
上段40m、下段20m、総落差60mの唐谷一の滝である。
下からは小さく見える上段の40mは、末広がりの豪快な斜瀑で、遠目にも水しぶきが激しく上がってるさまが見て取れる。
下段の20mは樋状の斜瀑で、これも盛大に水しぶきを上げながら、美しい滝壷へと滑り落ちている。
まさに文句無しの名瀑である。


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