与八郎滝から30分ほどで堂倉滝である。
コバルトブルーの水をたたえた滝壷は、広く深い。
水量の多い、落差18mの堂々とした段瀑である。
‥‥‥ところが、しばらく滝を見ていて妙なことに気づいた。
堂倉滝は大杉谷の支流である堂倉谷にあり、その水量は本流である大杉谷よりは少ないはずである。
しかしどう見ても、堂倉谷の水量より七ツ釜滝辺りの大杉谷本流の水量のほうが少ないのだ。
中部電力に問い合わせたところ、堂倉滝の少し下流にダムの取水施設があり、ここで水量調節を行っていて、観光客の少ない時期や渇水期には、ほとんど水を流していないとの話だった。(大杉谷情報参照)
「もう日本には、手付かずの自然などどこにも残っていないのか‥‥‥」と、愕然とする思いであった。
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