三ツ滝から車に戻り、県道52号線に入って大丹倉(おおにぐら)を目指す。 丹とは赤、クラとは巨岩のことで、大丹倉とは大きな赤い岩の意味である。 なお、岩を示すクラには、大杉谷の大日ー(だいにちぐら)のようにーや嵒の字を当てることもあるが、ここ熊野の地では倉の字を当てることが多いようである。 雨滝の前を通り過ぎ、数分走ると目の前に大丹倉の大絶壁が広がっている。 大丹倉の名の通り、ところどころが赤く染まった、途方も無く大きな岩である。 展望台近くの案内書きによれば、この大丹倉は鉄を含んだ流紋岩でできているという。 鉄分が風化して赤くなり、それが岩のところどころを赤く染めるのだそうだ。 大丹倉の中ほどには、落差数十mほどの滝が落ちている。 後で熊野市役所に問い合わせて見ると、この滝には「大丹倉の滝」との名前がついているのだそうである。 |