しずめ滝からなおも奥へ進むと、程なくはらい滝が見えてくる。 このはらい滝手前の紅葉滝の下の、落差50cm程の小さな斜瀑が、夫婦滝の雄滝である。 もとは夫婦滝の名の通り、二段になった滝であったそうだが、下段の雌滝は、土砂の流入によって埋没してしまったとの話である。 上流部の山が植林されため、表土の流失が進んだのが原因のようである。 名のある滝が一つ無くなったのは残念な話だが、それでも土砂のかき出し工事を行って雄滝だけでも救えたのは、僥倖という他は無い。 紅葉橋から雌滝のあったであろう場所を見下ろすと、清流にしか住まないアマゴが、美しい模様を見せて悠々と泳いでいた。 (2004年6月9日) |