南島町不動滝(3)


道方不動滝

先日私のサイトを見て南勢町の七つ滝に行かれた方が、「道中通った南島町に『棚橋不動滝1.5km』との看板があった」との情報を寄せて下さった。岩肌
早速南島町役場に電話をかけて見ると、幸いにも、看板を設置された方ご本人が電話に出て下さった。
その方のお話では、南島町には私の訪れた東宮不動滝古和浦不動乃滝以外にも6つの不動滝があり、そのうち道の分かり難い道方(みちかた)不動滝・新桑竈(さらくわかま)不動滝を除いては、先日道沿いに看板を設置されたそうである。
県道22号線を通って南島町に入る。
まずは一番近い、道方不動滝を目指すことにする。道方不動滝
完成したばかりの長い新能見坂トンネルを通り、次の能見坂南トンネルを越えたところで右折、道方地区に入る。
役場の方のお話では、この道方不動滝は何の目印も無いとのことなので、地区内の方々に道を尋ねながら進む。
この道方不動滝は、地区内の方からは“お滝さん”と呼ばれているようである。
ほどなく道幅は車が通れないほど狭くなり、山道を歩き出すことになる。
周囲の林はブナやナラなどの自然林であり、ところどころ赤い花を咲かせた椿も見られる。道方不動滝
かつてこの道は、炭焼き達が炭を担いで通ったというが、今は歩く者も無く、道はところどころなくなってしまっている。
道を知っている地元の方なら30分ほどだという道のりを、2時間余りもかけて、迷いながら道方不動滝へたどり着く。
落差50mほどの、かなり大きな滝である。道方不動滝
岩壁には、一見木の木目にも見えるような、褶曲(しゅうきょく)地層が表れていた。
地面のはるか下で、岩をねじ曲げるようなすさまじい地殻変動の力がせめぎあっている‥‥‥そんなことを思い起こさせる模様である。
滝の右側に目をやると、かつて不動明王の祠があったという、10畳ほどの広さの石組があった。
上へ登って調べて見たが、ご本尊はおろか、祠の切れ端すら残ってはいなかった。


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