こけ滝は、左岸の踏み跡を利用して越える。 しばらく滝上の滑床を歩いていると、左から紺屋谷が合流してくる。 出合いの少し上を、登山道が横切っている。 そのまま大岩谷を進んでみるが、次の二段5m滝は広く深い滝壷を持ち、腰上まで濡れるのを避けられそうに無い。 仕方なく戻って登山道に入ることにする。 登山道は一旦紺屋谷の左岸沿いに伸び、その後大岩谷方向へ向きを変え、谷に降りている。 降りたところの少し下流に、松ノ木谷が右から入っている。 このまま登山道を進むと白滝を見落としてしまうとのことなので、大岩谷左岸沿いの薄い踏み跡を進むことにする。 ほどなく見えてくる落差7m程の無名滝を巻き越えると、奥に白滝が見えた。 二段落差40mの斜瀑である。 荷物を投げ出し、涼をとる。 入渓してから約一時間が経過している。 白滝の名のごとく、岩肌の白い優美な滝である。 滝身の至る所からは、激しい水しぶきが上がっている。 この巨瀑に不釣合いなほど小さく浅い滝壷には、10cmほどのアマゴが元気に泳ぎ回っていた。 (2004年8月23日) |