奈良県曽爾村の滝(6)


伊賀見不動滝

大滝から県道81号名張曽爾線へ戻り、左折して三重県名張市方面へ向かう。伊賀見不動滝
「木治屋」の角を右折して槻の木橋(つきのきはし)を渡り、すぐに左折する。
一つ目の谷はコンクリートで固められたワセダ谷で、不動滝のある滝川は二つ目の谷である。
車を路肩に停め、右岸の踏み跡を進む。
程なく踏み跡は谷に降り、沢歩きとなる。
難所という難所は無く、足首程度まで水に浸るだけで、問題なく進んで行ける。
途中太い蛇腹状のパイプで集落から生活廃水が落ちてくるのには、閉口させられた。
入渓から30分ほどで滝川砂防ダムに着く。伊賀見不動滝
このダムの作業道らしきものが右岸に伸びており、倶留尊山(くろそやま)登山道を兼ねた林道に続いているようである。
砂防ダムを左岸から越え、10分ほど進むと、不動滝に着いた。
落差15m程の、数段に分かれる段瀑である。
落差8m程の最上段は、三筋の流れに分かれる分岐瀑となっている。伊賀見不動滝
これより上流に集落は無いため、水は美しく澄んでいる。
滝の右側には、紅白の幟(のぼり)が立てられていた。
近付いてみると、「南無妙法蓮華経 南無不動明王」と書かれた石碑である。
真言密教で南無妙法蓮華経の題目を唱えることは無いから、天台宗か日蓮宗であろうか。不動明王
踏み跡を見つけて石碑から谷に戻ると、道は右岸上方へと続いていた。
試しに登ってみると、数分であっけなく林道に出てしまった。
恐らく土地の人しか知らない、この不動滝への参道であろう。
目印のようなものは何も無く、さっき登ってきたばかりなのに、もう入り口を見失ってしまいそうであった。
(2004年11月4日)


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