国道1号線を滋賀県方面に進み、鈴鹿峠の手前から神大滝林道に入る。 なお、この辺り国道1号線は、上下車線が完全に分離しているが、どちらの車線からでも林道に入ることができる。 鈴鹿川を右に見ながら、アスファルト舗装された林道を走る。 川の右岸を通っていた林道が左岸に移ったところで、大きな水音が聞こえた。 車を停めて見てみると、治山ダムである。 左右どちらにも道がついていたが、一見良い道のように見えた左側の道は、三つ目の治山ダムのところで行き止まりである。 やむなく引き返し、林道を登ることにする。 ほどなく割谷が林道の左に見える。 ヘアピンカーブを曲がると、先ほどの割谷が今度は右から落ちているのが見える。 割谷に二回目に出合ったところからしばらく走ると、山の傾斜が大分緩やかになっていることに気付いた。 車を停め、谷に向かって降りていく。 林業者のつけたらしい踏み跡がそこここにあり、歩くのに不都合は無い。 降りたところは、何の事は無い、先ほど詰まった三番目の治山ダムの手前である。 ダムを右から巻き越え、踏み跡をたどって更に二つほどの治山ダムを越える。 踏み跡が見つからないところでは、膝上まで水に浸かっての沢歩きなどをしながら、上流へと進んでいく。 やがて前方に大きな水音が聞こえた。 また治山ダムかと思い近付いてみると、大滝である。 手前の落差1m程の小滝は右からへつり、大滝の滝壷にたどりつく。 落差15mの豪快な斜瀑である。 その姿は、山歩きの疲れも下半身ずぶ濡れになった冷たさも、吹き飛ぶほどの素晴らしさであった。 (2004年5月11日) |