地図によれば、二九八の滝は若宮八幡神社の駐車場辺りで雲出川本流と出合う、大宮谷の中ほどにあるらしい。 なお、八幡神社の説明によれば、二九八とは大宮谷の古い名前“ニク谷”に由来するそうである。 里の地名と違い、山の地名には漢字で表せないものがしばしばあるが、このニク谷もその一例である。 そう言った地名は、やむを得ずこの二九八のように当て字を使ったり、またゾロ峠のようにカタカナで表記したりすることとなる。 広い駐車場の東側を探すと、栗ノ木岳登山口の看板を見つけた。 登山口に入り、雲出川本流を渡って大宮谷沿いの山道に入る。 途中一ヶ所、道が崩落している地点があったが、踏み跡はしっかりしており、総じて良く整備された登山道と言えよう。 渓谷美を楽しみながら30分ほど歩くと、前方にゴルジュ(渓谷の両岩壁が細く狭まった所のこと)が見える。 幅1.5m程のゴルジュに入り、しばらく進むと、ゴルジュは直角に曲がっており、その奥に二九八の滝が落ちていた。 落差10m程の、迫力のある滝である。 清冽な水の流れが美しい。 (2004年6月13日) |