本谷(一の谷の別名)登山口のある、御在所山の家へ向かう。 この御在所山の家は国道477号線鈴鹿スカイライン沿いにあるので、普段なら近くの駐車スペースに車を停めることになる。 ただ、2004年9月現在鈴鹿スカイラインは通行止めであるので、県道577号湯の山温泉線終点付近に車を停めることにする。 山の家に入り、右奥へと進むと「本谷コース」の道しるべである。 ここから踏み跡をたどり、堰堤を巻き越えた辺りで入渓する。 谷を登っていくと、所々に小滝がある。 しかしさすが人のたくさん入る鈴鹿の山、巻き道が随所にあり、登山靴でも支障は無いようになっている。 入渓から30分ほど歩くと、前方に不動滝が見えた。 普段はほとんど水の流れていない滝と聞いていたが、明け方まで降り続いた雨のお陰で、なかなか豪快な姿を見せている。 落差20m程の滝である。 落ち口には二つの巨岩が引っかかり、いわゆるチョックストーン滝となっている。 かつては不動明王信仰の滝として、大勢の行者で賑わったとの話も聞くが、今では滝行をする人はいない。 ロープウエイにレストランと、これ以上無いほどに観光地化されてしまった御在所岳山頂から、大量の廃水が谷に流れ込むようになった。 その為見た目には美しい水も、かすかに悪臭がただよっている。 御在所岳とは、神のおはす山という意味である。 この神聖な山が破壊され、汚されてしまったことを、神はいかにお考えだろうか。 (2004年9月26日) |