いなべ市の滝(2)


紫の滝

松阪から国道23号線を鈴鹿・四日市方面に向かい、河芸町の中瀬信号交差点を左折して、国道306号線を進む。紫の滝
いなべ市垣内の信号交差点を左折して県道615号下野尻垣内線に入り、1.5km程進むと、左手に「不動明王↑2.8km」と書かれた道しるべが見えた。
左折してアスファルト舗装された道を進む。
どうやらこの道は、石灰岩の採石場の作業道のようである。
落石などで少々荒れてはいるが、注意すれば普通車でも通行に支障は無い。
道しるべに導かれるまま走り、ほどなく多志田山不動明王の駐車場に着いた。
境内の石碑には、「多志田山不動尊」に並んで、「器地師祖神 大皇(おおきみ)神社」の文字が彫られている。紫の滝
ここ多志田の地には、木地師の祖神である惟喬親王(これたかしんのう。文徳天皇の第一皇子。)と修験者の本尊である不動明王が並んで祭られている訳である。
器地師(木地師)とは山中を渡り歩き、木を切り出して味噌汁の椀や盆などの器物を作る職人のことを言う。
同じく山中を渡り歩いて修行を行う修験者達と彼らの接触は、少なからずあったことと思われる。
ここはかつて木地師と修験者の出逢った地と言えそうである。紫の滝
本堂の右を抜けて、紫の滝を拝む。
落差6m、幅2m程の非常に水量の多い迫力のある滝である。
暑いさなかではあったが、滝の周囲に漂う冷気は、少々肌寒いほどであった。
(2004年8月16日)


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