月出不動尊から車を奥へと進めると、程なく「中央構造線 車3.3km→ 徒歩900m↑」と書かれた看板が見える。 この先の車道が崩落しており、車の者も歩道を進めとの指示が出ているので、左折して狭い急勾配のコンクリート道を登って行く。 道は整備されており、通行に支障は無いが、車一台分の幅しかなく、対向車が来れば立ち往生してしまうだろう。 運転に自信の無い方は、分岐点の手前で車を降りたほうが無難である。 コンクリート道終点の広場に車を停め、中央構造線月出露頭を見る。 中央構造線とは西日本を南北に分ける、国内最大級の大断層である。 これを肉眼で観察できるこの月出露頭は、地質学的に非常に貴重な場所である。 写真右側(南側)の黒い岩が黒色片岩、左側(北側)の白い岩がマイロナイトであり、まったく異なった二つの岩石が接しているのが観察できるのが、この月出露頭なのである。 中央構造線観察広場の左側から山に入り、ワサビ谷に降りる。 数分谷歩きをすると、あっけなく不動滝の最下段が見えた。 落差1m程の直瀑である。 最下段を右から巻き越え、不動滝の上部を拝む。 最下段の上部で滝が左に屈曲しており、全景を見ることはできないのだが、三段総落差10m程はあろうか。 エメラルドグリーンの滝壷が美しい。 (2005年7月10日) |