大鯛滝から車に戻り、Uターンして林道三条大鯛線を下る。 作業道大鯛滝の上線との分岐点近くに車を停め、作業道の反対側に伸びる山道へと入る。 枝谷の右岸沿いに続く山道を歩く。 赤錆びた鉄の橋を渡って左岸に移り、そのまま堰堤を巻き越える。 再び右岸に渡ると、谷は滑床となり、いかにも滝のありそうな雰囲気となる。 滑床と斜瀑の連なる谷を眺めながら、左岸へと渡渉地点に差し掛かると、上方に魚止滝が見えた。 この谷で初めて見る直瀑である。 落差は1m程だが、この角度ではどんな魚でも登ってはこれまい。 ふと魚止滝の真下にある落差2m程の斜瀑の淵に目をやると、魚影らしきものが見える。 目を凝らして見てみると、それは魚では無く、手足の生えたイモリである。 「イモリじゃあ、この滝が『魚止滝』であることの証明にはならないな。」と、思わず苦笑せざるを得なかった。 (2005年5月15日) |