最近良く掲示板に書き込みをされる、鳴弦さんと大峯さんという方から「飯高町の荒滝不動尊の近くに二つの不動滝がある」との情報を頂いた。 松阪から国道166号線を西に進み、飯高町に入る。 大きな赤い桶のある水屋神社を通り過ぎ、「つつじの里荒滝」の看板に従って右に曲がる。 しばらく国道422号線を走ると、右手に「菌床しいたけ培養センター」と書かれた道しるべがあった。 右折して町道東又線に入り、民家の間を通り抜けて林の中を進む。 道路の左側を流れる東又川に注意しながらしばらく走ると、対岸に祠が見える。 少し戻って対岸に渡る道がないかと探すと、ダート路があり、その先には「波切(なきり)不動尊」と書かれた鳥居が立っていた。 車を路肩に停めて鳥居をくぐり、藤棚のある広場の少し手前で右に折れ、谷に降りる。 降りたところは二股になっており、右股と左股の間に踏み跡が伸びているのが見える。 一旦浅瀬を渡って対岸に移り、右股を渡って踏み跡にたどり着く。 右股の右岸に沿って伸びる参道をたどると、波切不動滝に着いた。 落差3m程の、非常に水量の多い迫力のある滝である。 長い年月をかけ、水流に丸くくり抜かれた岩が美しい。 波切不動と言えば四国八十八ヶ所巡礼の三十六番目の霊場を思い起こす人も多いだろうが、海上安全の仏として知られている。 実際紀伊長島波切不動・紀勢町錦波切不動など、三重の他の波切不動のほとんどは海沿いに祭られている。 そのことを考えると、この山深い飯高町に波切不動が祭られているのは、非常に不思議である。 このことは、今後の研究課題の一つである。 (2004年10月11日、10月15日) |