白猪山(しらいさん)登山道の途中に滝があるとの情報を掲示板で頂き、調査に向かうことにする。 現地近くで聞き込みを行ったところ、「不動の滝」が白猪山登山道の深野・夏明ルート七合目辺りにあることが分った。 国道166号線沿いの深野バス亭から山側に上り、寶泉寺(ほうせんじ)のところを右折する。 なお、ここを左折すると八幡滝のある飯南町神路山地区である。 「白猪山」の看板に従って走り、登山口近くの駐車場に車を停める。 コンクリートで固められた急な坂道を20分少々登り、谷を渡る。 ここには橋がかかっていたはずだが、先日の台風で流されたようである。 渡渉地点から数分歩くと、左手に注連縄が見える。 拍手を打って注連縄をくぐり、水音を聞きながら踏み跡をたどると不動の滝が落ちていた。 総落差10m程の段瀑である。 上段は修行に好適な3m程の直瀑であり、下段は7m程の斜瀑である。 台風の後と言うこともあって水量は多く、滝身からは豪快な水しぶきが上がっている。 土地の人の話では、この少し上に不動祠があり、不動の滝の名はそこに由来するという。 注連縄と不動尊という神仏混淆の組み合わせから、この滝が修験道と関わりが深かったことは明白である。 恐らく多数の修験者たちが、かつてはこの滝で水行を行っていたことであろう。 (2004年10月11日) |