関町の滝(2)


大日滝

加太不動滝から大日滝への分岐点に戻る。大日滝近くの無名滝
大日滝の名前の由来になっている大日如来とは、不動明王などと同じく密教や修験道に特有の仏である。
恐らくはこの滝も、加太不動滝と同じく、かつては修行の滝として修験者たちで賑わったことであろう。
谷の対岸(左岸)には、途切れがちではあるが、幅1m程の石組みで造られた遊歩道が付いていた。
江戸時代以前に造られた修験者道を、最近になってコンクリートで補強したもののようである。大日滝
飛び石伝いに対岸へ渡り、修験者道を歩く。
長い年月のせいか修験者道は寸断されており、ほとんど廃道に近くなっている。
沢歩きをするよりは遥かに楽ではあるが、気軽なハイキングには程遠いと言えよう。
美しい渓流や小滝(上の写真)を楽しみつつ、数分歩くと大日滝が見えた。
下部に小さな斜瀑を伴った、落差6m程の形の良い直瀑である。
下の斜瀑を越えようと、滝の右側から巻きにかかるが、足場が悪くなかなか越えられない。
「こういうところには大抵固定ロープがあるものだが」と辺りを探すと、茶色く錆びた鉄の針金が四本、上から垂れ下がっているのを見つけた。大日滝
針金につかまり、なんなく大日滝の滝壷へ到着する。
滝の水しぶきを浴びて、涼を取る。
エメラルドグリーンの滝壷が美しい。


加太不動滝へ清滝観音へ



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