海山町 銚子川水系(2)


清五郎滝 第二の滝(上部)

第三の滝から分岐点に戻り、第二の滝を目指す。清五郎滝 第二の滝
清五郎滝第二の滝は公称落差120mであるが、この登山道からはその一部分しか見られないという。
第三の滝の時のように足元を濡らすことも無く、数分で第二の滝についた。
観瀑台からは、水流が弧を描いて落ちるさまが見て取れる。
清五郎滝はほとんどの部分が斜瀑になっているが、ここからはそのうちの直瀑部分が見えるようだ。
激しい勢いで岩棚に叩きつけられ、水しぶきとなった水流は、放物線を描いて一つ下の岩棚に落ち、そこで丸い滝壷をつくっている。
そこから流れ出した水は、長い長いナメ滝となって、はるか下へ落ちていく。
この素晴らしい景観は、滝好きなら必見と言っても過言ではないだろう。

清五郎滝 第二の滝
清五郎滝 第二の滝


清五郎滝 第二の滝(全景)

松阪から海山町に向かい、銚子橋北交差点を右折して県道740号線に入る。
木津に入り、第三の滝で左折したト字路を直進し、林道に入る。清五郎第一の滝
途中左手に見えてくる名倉谷橋を渡り、道なりに進むと、銚子川第二発電所が見えてきた。
地図によれば、ここから清五郎滝近くの清五郎橋までは、約3.5キロの距離である。
発電所から先の白倉林道はかなり荒れていたが、車で行けるところまで行き、後は歩くことにした。
車で底を擦らないよう注意しながら進むこと2.5キロ、ほとんど道というよりガレ場に近くなってきた林道を前に車を停め、歩き出す。
岩をくり貫いて造ったような素掘りのトンネルを三つほどくぐり、20分ほど歩くと清五郎橋に着いた。
橋を渡って左岸(谷の右側)から入渓し、清五郎滝第ニの滝を目指す。
谷は直径1mから3m程の巨岩が転がっている。清五郎第一の滝
一人で進むのは困難に思われたので、巻き道はないかと谷の右側を見ると、ルンゼ(涸れ谷)を見付けた。
ルンゼと言っても粘土質の地面にゴロ石が埋まっているような感じで、浮石は少なく登り易い。
ルンゼを登りきったところには、炭焼き釜の跡と思われる、丸い石組みがあった。
自然林の中を歩く。
長年放置されているせいか下草などはほとんど生えておらず、良く手入れされた人工林のように通過は容易である。
私の経験では、中途半端に人の手が入った林が一番ヤブが濃く、厄介のようだ清五郎第一の滝
森林浴を楽しみながら20分ほど歩くと、谷から大きな滝音が聞こえる。
滝音を聞きながら2つ目のルンゼを登りきると、長瀑・清五郎滝である。
ごつごつした岩肌を落ちる大量の水が、激しい轟音と水しぶきを上げている。
落差120mにも及ぶ実に見事な大瀑である。
海山町銚子川水系は、その美しさと懸かる滝の素晴らしさから「裏の大杉谷」とも呼ばれるそうだが、この清五郎の滝は、噂にたがわぬ名瀑であった。



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