松阪から国道42号線を走り、大宮町阿曽地区に向かう。 阿曽北信号交差点で「あじさいの道」の看板を見つけ、左折する。 道しるべに従ってあじさいの道の終点まで走り、車を停めると、そこに「八重滝森林浴コース 湧水まで160m」の看板があった。 車を降り、遊歩道を歩く。 良く整備された遊歩道である。 余りに整備されすぎていて、山歩きをしている実感が湧かないのが、少々難である。 程なく八重滝に着く。 落差2m弱の二条に分岐する岩間滝である。 滝に不釣合いなほど広い、コバルトブルーの滝壷が美しい。 ひとしきり滝を楽しんだ後、上流へと続いている遊歩道を登ってみる。 すると唐突に、杉木立の中から水が湧き出しているのが見えた。 八重谷湧水地である。 地下からこんこんと湧き出した水は谷川となって流れ出し、それが極わずか下流の、八重滝を作り出している。 これが小さいながらも、特筆すべき美しさを持つ八重滝の、秘密のようである。 |