県道15号久居美杉線を西進し、美杉村に入る。 八知(やち)の交差点で県道39号青山美杉線に右折し、奥出地区に差し掛かると、不動寺の看板が見えた。 由緒書きによれば、この不動寺はもともと修験道の寺であったという。 少し不動寺のツツジなどを楽しんで車に戻り、県道39号線を進む。 ほどなく、道端に不動明王の石像が見えた。 今までに見たことの無いような、柔和な顔つきの不動尊である。 県道の下方から響く水音を聞きながら滝を探しているうち、不動尊の左側の路肩が少しふくらんでいるのに気づいた。 そこから水音の辺りを覗き込むと、樹間から不動滝である。 恐らくこのふくらみは観瀑台の目的で作られたものなのだろうが、今では木や草が張り出してしまって、ほとんど滝が見えなくなっている。 少し上流に登って谷に降り、対岸に渡って谷に沿って下る。 滝の左右は両岸とも切り立った岩壁になっていて、谷に降りるのに往生したが、ロープを使ってなんとか滝壷にたどり着くことが出来た。 落差3m程の、美しい斜瀑である。 (2004年6月9日) |