不動滝から修行場の前に戻る。 毎月第三土曜日(一月・8月はのぞく)は、実際ここで修験道の修行が行われているという。 修験道の修行というと、白装束を着て滝に打たれる、いわゆる水行というものである。 過去修験霊場であった滝はたくさん見てきたが、現在でも修行が行われているところは初めてだ。 説明書きには、「教主小泉真龍先生がこの地に来られて三本の滝の流れのうち中央が霊水であるとの神事を受けられ‥‥‥」と書いてある。 河内の滝を拝む。 落差は3mほどで小さいが、三本の流れのある珍しい滝である。 このうち真中の滝が「真龍滝」で、万病に効く霊験あらたかなご霊水だという。 滝の近くと言うのはどこも暗いものだが、現在でも修行の行われている霊場であるせいか、あたりにはどこか異様な雰囲気が漂っている。 滝のそばに祭ってあるお稲荷さんの狐が、不気味に私をにらんでいるような気がした。 |