松阪から国道23号線を北上し、河芸町に入ったところにある中瀬信号交差点で左折、国道306号を走って菰野町に向かう。
国道沿いに出ている朝明(あさけ)キャンプ場の看板に従って左折し、県道762号朝明渓谷線を進む。 朝明ヒュッテバスのりば前の大駐車場で車を停め、庵座滝登山口から入山する。 ここから庵座大滝までは、登山地図のコースタイムで一時間である。 10分ほど歩くと、キャンプ場らしきところに出た。 看板には「朝明テント・バンガロー村」とある。 道を間違えたかと思ったが、キャンプ場内の地図を見ると、この道で正しいようである。 キャンプ場を抜け、登山道を進む。 道しるべや巻きテープもしっかりしており、総じて良く整備された登山道と言えるだろう。 そこここに咲いている野生の椿の赤い花や、渓谷の美しさを楽しみながら山道を歩く。 白い岩と、それが砕けてできた白い砂、そしてそこを流れる透明度の高い水。 これが三重県北部の滝の魅力の一つである。 50分ほど歩くと、自然林の上に庵座大滝が姿を現した。 林を抜け、固定ロープを伝ってガレ沢を下り、滝に近付く。 落差45mの雄大な直瀑である。 水しぶきを浴びて、涼をとる。 マイナスイオンには激しい疲れを癒す効果があると聞くが、確かに山歩きの後滝の水しぶきに当たると、不思議なほど早く疲れが引いていく。 落ち口を見上げる。 滝の前が開けているせいで、存分に光を浴びた水しぶきが、キラキラと輝きながら落ちて来る。 ふと滝壷に目をやると、小さな虹がかかっていた。 (2004年4月9日) (2005年11月13日写真追加) |