鈴鹿山脈随一の大瀑・下不動滝(矢原大滝)へ向かう。 一の滝を左から巻きにかかるが、下部は問題なく登れるものの、上部はかなり厄介である。 固定ロープを手に、滑りやすい岩場に足をかけ、肝を冷やしながらの登攀である。 一の滝の左を登りきり、落ち口を渡って左岸に移る。 そのまま50mほど進むと、落差100mの長大な斜瀑・下不動滝が落ちていた。 はるか彼方で直瀑気味に落ちた水は、一旦右に曲がった後、下部で大きく左に曲がっている。 滝の全容を見ることはできないが、下部の屈曲点からは、そのほとんどを眺めることができる。 足元には幅1m程の岩棚がおあつらえむきに突き出していて、そこからの眺めはまさに絶景である。 滝を見終わった後、水音を聞きながら、左岸の急な巻き道を登る。 登れども登れども終わらぬ巻き道の長さに、改めてこの滝の大きさを、思い知ることになった。 (2004年5月16日) |