林道終点の奥から続く、谷沿いの山道に足を踏み入れる。
100m程歩くと、コンクリートの橋がかかっている。 右岸から谷に降り、倒木を乗り越えて谷を20m程さかのぼる。 倒木の葉には緑が残っており、この夏の台風で倒れたものと思われる。 数分で木地滝に着いた。 落差3m程の幅広の斜瀑である。 エメラルドグリーンの滝壷が美しい。 この木地滝は、かつて木地師達の憩いの場であったと言う。 木地師とは山々を渡り歩いては雑木を切り倒し、味噌汁の椀などを作る職人のことである。 木地師発祥の地は近江(おうみ)の国、即ち滋賀県の小椋(おぐら)谷といわれている。 この辺りは近江から遠くないところであるから、木地師たちも多くいたようである。 (2004年12月12日) |