距離 往復6.6km。  時間 往復約3時間。
標高402m。バスで来られる方は、国道260号の南勢野添バス停で下車して、そこからサニーロードを1.5km程歩きます。車の方はサニーロードの「薬草の里」看板より、舗装されてる農道に入ってください。ゆったりした登りで、地元「南勢テクテク会」さんの看板等もあるので、わかりやすいです。車は適当にそこら辺の路肩に駐車できます。みかん畑の斜面を五ヶ所湾を見ながら1.5km程行くと、右に「龍仙山東ルート」とあるけどこれは別ルートです。無視してそこからまた500m程いくと「龍仙山登山口」の大きな道しるべがある。ここを右折して農道をくねくねと杉林の中を進む。600m程行くと左に2つの貯水槽に挟まれた登山道があり、そこから急な登りに入る。九十九折の坂道を登って行くと15分程で鳥居が見える。ここより左手すぐに祠のある広場がある。この広場には不動明王と行者尊が祭られている。鳥居に戻り反対側に5分進むと山頂だ。山頂の祠には大日如来が祭られてる。以上が本ルートです。
で東ルートですが、本道途中にある「龍仙山東ルート」の看板の道に入ってください。登りを150m程行くと看板のある分岐点がある。看板は2つあり、左に「龍仙山」、右に「龍仙山神籠石」というもの。ここから二つのルートに分かれます。
まずは神籠石経由のルートから。分岐点を右に行くと50m程で左に登り口がある。小さくてわかりづらいのですが、「神籠石」の小さな看板があります。ここから登山道に入るのですが、赤テープを探しながらなので、わかりにくいです。慣れてる人にしかお勧めできません。私も初めての時は迷いました。
で東ルートですが、先の分岐点を左に行き500m程農道を進んでいくと、杉林の中に右手に「龍仙山北コース」の小さい看板がある。この看板もわかりにくいです。この看板にある北ルートに入らずにまっすぐ行けば、本ルートの貯水槽に行きます。北ルートに入り登山道を50m程行くと、神籠石ルートからの道と合流します。すぐに「床の木」に向かう林道と分岐して登りに入る。かなり急です。尾根道に上がり、しばらくして又急坂になります。この間赤テープが頼りです。時折看板があり、ほっとします。ありがとう南勢テクテク会さん。急坂をあがり伊勢路からの山道と合流、尾根を5分行くと山頂に出ます。
北ルート、神籠石ルートは、馴れてる方以外にはお勧めできません。必ず磁石と2万5000分の1の地図が必要です。

参考コースタイム  本ルート:薬草の里入口(20分1.5km)東ルート入口(7分500m)竜仙山登山口(15分600m)貯水槽(15分600m)鳥居(5分100m)山頂

走行距離 往復1.4km。 時間 往復1時間。

「剣峠コース」
・・・基点は剣峠です。車はここに置けますが、2台分のスペースしか無いので、峠から南勢町よりに道を下って、広い路肩に停めてもいいです。峠の駐車スペースの野口雨情の碑の後ろから山に入ります。登山道の看板等はありません。同じように展望スペースから、大きな箱型の地震計横を通って入っていく山道があるのですが、これは保安林用の山道で、すぐに行き止まりになります。間違わないように。
山に入った途端急坂。でも30mで尾根道に入り、後は分かりやすい。赤テープも踏み跡も分かりやすい。700mで山頂に着く。山頂は岩場で展望抜群。
他に峠を南1kmほどに下った林道から直登するルートがありますが、取り付き口が分かりにくくてお勧め出来ません。私もこの峠道を5回目に来た時に小さな看板を発見して、初めて知りました。

「八大龍王コース」・・・このコースは「八大龍王」からの縦走コースになります。詳しくはこのページの「八大龍王」の章をご覧下さい。

距離 往復2.4km。 時間 往復2時間。
別名「築地山」 基点は八称宣山と同じく剣峠。峠の東側に入口の表示があります。50m程で尾根に出て、後は尾根道を1.2km行きます。途中に何ヶ所か岩場があり、景色もいい。山頂は二等三角点がある岩場でむちゃ景色がきれい。写真は山頂から英虞湾を見た光景です。五ヶ所湾も見えます。景色の良さでは馬山に匹敵するでしょう。

コラム 「南勢町の山」
志摩半島の主要な山の半分近くは、南勢町にあります。登茂山という標高48mのちっぽけな丘しかない大王町に比べれば、うらやましい〜!今回このホームページで取り上げた山でも、12山。たぶんこれ以上あるでしょう。「南勢テクテクかい」さんのHPを見てても、知らない名前がボンボン出てくるもんね。五ヶ所の集落を中心に、260度の角度でぐるっと山に囲まれてる。国道260号沿いによくバイクを転がしてるんだけど、ロケーションは抜群。よくもまあこれだけの自然が残っていたなあと感心します。
人口が少なくて面積が広い。自然が手つかずで残るためには、そういう条件が必要なんでしょう。人のいない海岸がゴロゴロしてる。同じ人口規模の大王町が面積が狭いため、大抵の所に人家があるのとは対照的です。まあどちらがいい悪いの判断は出来ませんが。少なくとも山屋の私にとっては、南勢町は素晴らしいの一言です。
願わくばこの自然が未来永劫残るように。

距離 約5km。 時間 約3時間。(←八宣称山は含まない)
切原峠から尾根沿いに「八大龍王」に向かい、参道コースを下山するルートです。余裕があれば、八称宣山まで行ってください。1時間余計にかかるぐらいです。
切原の集落から、北に向かう脇道に逸れてください。この曲がり角には「八大龍王」「左矢持」という二つの石碑が建ってます。この農道をどんどん進んで山に行きます。途中何箇所か二股の分岐がありますが、全て本道を進んでください。三叉の分岐点に出ればそこが基点です。
基点は「切原峠登山口」の手前50mにある、三叉分岐の駐車スペースへ置いてください。車は5〜6台置けます。真ん中の林道を100mで左に登山口の看板があります。ここから山道に入ります。道は旧街道なので大変登りやすい。幾つか獣道との分岐があるのですが、間違えやすい所は全て看板があります。うねうねと上っていくと、40分ほどで切原峠に出ます。茶屋跡があり、五ヶ所湾の景色がきれいです。
峠東側から看板に沿って尾根道に入ります。100mぐらいで「切原三角点(352.4m)」に着く。どんどん尾根を進んでいく。赤テープがあり道に迷う事は無い。木が茂ってるため展望は良くありません。岩場のピークを迂回してしばらくすると、展望のいいコースに出る。そこから10分で「八大龍王西峰」と呼ばれる所で、ここが八大龍王のピークになります。標高は366m。実際の八大龍王山頂神社はここより西50m進んだ所に分岐点があり、そこを右側少し南に下がった所です。この分岐を左に下ると伊勢市の床ノ木集落に行きます。
ここから神社にお参りして参道を下ってもいいけど、八宣称山までは1.3kmなので、余裕のある人は足を伸ばしてください。尾根沿いをどんどん進んで行くと、途中北側に「床ノ木」へ行く林道にぶつかる。そこをすぐ過ぎて尚尾根を進むと、標高401mのピークに達する。さらに過ぎて「フカクズ」に下る分岐点を通り、あと400mをだらだら上って行くと八称宣山です。この道はよく整備されててきつくありません。
下山は八大龍王神社から下るのがベストでしょう。逆に参道を使って登る場合、山頂神社から八大龍王西峰に行く道は、神社裏手北側に取り付き口があります。少しわかりにくいです。
参道を下ると1kmほどで神社入口の真新しい鳥居に出ます。ここからは最短コースの林道を通らずに、堰堤で造られた人工池をぐるっと回るコースを行ってください。途中に池と八大龍王の山がきれいに見えます。写真がその風景です。20分ぐらいで車を置いた元の三叉分岐点に戻ります。

参考コースタイム 三叉分岐点(5分100m)切原峠登山口(40分1.7km)出合い茶屋跡・切原峠(5分100m)切原三角点(40分1km)八大龍王(15分400m)林道との合流地点(15分500m)「フカクズ」への分岐点(20分400m)八称宣山(50分1.3km)八大龍王(30分1km)八大龍王参道入口(20分1km)三叉分岐点

人口池から八大龍王〜八宣称山の尾根道を眺めて。

「八大龍王」って何?
この「八大龍王」の石碑は伊勢志摩のあちこちに見かけます。最近ではトラックのボディに、でかでかと「八大龍王」と大きく書かれたのを、よく見かけます。結構信仰を集めてるみたいなんだけど、一体何の神様なのかなあ。そこで相互リンクさせていただいてる、「伊勢ノ国文庫」の管理者・三碧星さんに質問しました。
「三碧星さんに教えてもらいたいことあるんですよ。伊勢志摩のあちこちに「八大龍王」という名前の付いた社が、あちこちにあるんだけど、これって何を奉ってるんでしょうかねえ。南勢町にはズバリそのものの名前の山と神社があるし、朝熊山にもある。二見の夫婦岩の向かいにも社がある。大王町波切の港にも石碑がある。うーん不思議です。
前から知りたいと思ってたんですけど、何から調べたらいいのかわかりません。もしご存知でしたら教えてください。
」とまあ凄いアバウトな質問に、丁寧なお返事いただきました。ありがとうございました。
でまとめを書きますと・・・。
現在日本では、「水商売の神様」「水の神様」として奉られているらしいです。そう言えば朝熊山の「八大龍王」は水商売の神様と言われてるなあ。九州の有明地方では、海底にある宝や海にある生物を支配する神として、漁業に不可欠な神として信仰されています。愛知県の小牧では、江戸時代に「雨乞いの神様」として奉られていました。
元々はインドのナーガという経典が原点だそうです。(ナーガって何だ?)伝わるうちにそれらが仏教に取り込まれたものらしいですね。中国の龍王信仰が我国でも海を司る神として信仰されたと思われます。有名なのは、天竜八部衆の竜王。八大龍王は、天龍八部衆の一つである龍族の八王のことで、難陀(なんだ)龍王・跋難陀(ばつなんだ)龍王・娑伽羅(しゃから)龍王・和修吉(わしゅきつ)龍王・徳叉迦(とくしゃか)龍王・阿那婆達多(あなばだった)龍王・魔那斯(まなし)龍王・優鉢羅(うはつら)龍王をいい、法華経の守護神です。と書いてて何がなんだかさっぱりわからん!だめだ!俺の専門外だ。仏教的背景はこのくらいで済ませておこう。
日本に伝わってから役行者が大きく関わってるらしいのですが、何時どこでどう関わったか詳しくはまだ調べてません。また調べたら記事を追加します。
兵庫県の宝塚市には「竜王山」という三角点のある365.58mの低山があり、山歩きが楽しめるそうです。福岡県の離島では、「竜王祭り」という伝統行事があり、漁船が大漁旗上げて行進するそうです。その他全国に石碑や社が散らばってるらしいですね。
肝心の伊勢志摩地方の「八大龍王」なんだけど、今のところ朝熊山の社、南勢町の社、山、二見興玉神社内の石碑、大王町波切港内の石碑、〇部〇送のトラックのステッカー(笑)以外はまだ発見してません。「どこどこで見たよ〜」って情報がありましたら、ぜひ知らせてください。おねげえしますだお代官様。