松阪から国道166号線を西に進み、飯高町田引(たびき)地区に入る。 田引バス停を左折して新口野々橋を渡り、突き当りを左に折れて町道口野々線を進む。 程なく右手に広場と鳥居が見え、奥には「瀧谷辨戝天」と彫られた石碑がある。 参道を通って滝谷弁財天の滝を拝む。 落差3m程の直瀑である。 滝の左側の大きく浸食された部分は、かつて水が流れていた部分で、近年の土砂崩れにより流れが変わってしまったとのことである。 信仰の滝らしく、清らかで美しい水流である。 参道を登って弁天堂を拝む。 朱塗りの美しいお堂である。 左には弁財天の真言「オンソラスバテイエイソワカ」が書かれている。 格子戸の奥には素晴らしい造形の弁財天像が覗いている。 弁天堂周辺はちょっとした広場になっていた。 後で土地の人に尋ねたところ、毎年四月の五日にこの弁天堂で祭事が行われ、餅まきなどもあるようである。 三重の滝で弁財天が祭られているのは数少ないが、弁財天が七福神の一員に数えられていることもあって、どこも人々の熱心な信仰を集めているようである。 (2004年11月29日) |